トップ > コラム一覧 >温度差(冷え・暑さ)

温度差(冷え・暑さ)




足元の冷えは体調不良の原因につながるため、足元から天井までの温度差が大きくならないよう、床材は冷えを招きにくい材質を選ぶなどの工夫が有効。寒いor暑い部屋を移動することも体への負担を増すため、部屋ごとの温度差を解消することも大切です。また、冷暖房設備は、局所的に温めたり冷やしたりすると体に負担がかかり、温風や冷風が直接体に当たることも避けたいところ。できれば家の外郭全体で遮熱を行い、室内をすっぽり包み込むような温度管理が望ましいでしょう。


 

室内温度の平均化が住む人を長寿命に!?

ヒートショックは温暖な地域ほど要注意

  

急激な温度変化により、心筋梗塞や脳卒中といった深刻な事態を引き起こすことをヒートショックといいます。冬場のトイレや浴室で最も起きやすいといわれ、暖かい部屋から寒い廊下や寝室に移動したときなどもこうした循環器疾患の危険性が高まります。ヒートショックによる家庭内事故死は、統計上の件数以外に浴室で高齢者が亡くなっても死因として特定されないケースがあり、それらを含めると年間2万人程度との見方もあります。
 年間で住宅内での死亡者数の推移を見ると、11〜3月が最も多く、住宅の寒さを改善すれば循環器疾患を防ぐことができる可能性があるのです。しかも、北海道や東北の住宅は当然のごとく寒さ対策として高断熱の構造になっていますが、広島のような温暖な地域では寒さ対策が寒冷地ほど取られていないせいか、ヒートショックによる死亡率が高いのです。屋内の温度差解消のためには、家全体をすっぽりと包み込むような寒さ対策が必要であり、外壁と内壁に遮熱シートを施工するのが効果的。さらに天然羊毛の断熱材を敷き込めば、より高い断熱性が得られます。

 



健康的な暮らしは室内の暖かさから

室内をあたたかくすれば活動的で健康的な生活に

 

年齢を重ねても将来にわたって健康的に暮らすためには、活動的な生活を送ることが大切です。しかし、活動的な生活を送るためには毎日を過ごす部屋の温度が暖かくなければなりません。
 ところが、日本人は昔からの気質として我慢を重ねがちなところがあります。よって、寒い冬はこたつに入ったまま出ようとせず、日々の活動の低下にもつながってしまいます。
 よって、まずは室内の温度を18℃(※推奨温度は21℃)に維持。冬場に体の冷えに直結する冷たい床は、できればほんのりと優しい温もりを感じられる無垢材を採用するなどの改善もしたいところです。すると、体を動かすことが苦にならなくなって家の中で活動がしやすくなり、外出もしたくなるもの。近所のサロン、足湯、カラオケ…年齢に即した地域のさまざまなコミュニティの中で生活を送ることが健康的な暮らしの営みにつながるのです。
 地域に密着した工務店であれば、大手ハウスメーカーに比べてこうしたきめ細かい対応が得意なはずです。伝統的な建築技術に加えて、快適な室内環境を実現する最新技術を積極的に取り込んだ家づくりやリフォームを実践することが、その家に住む人を活性化し、ひいては地域全体の活性化にもつながってくるのではないでしょうか。

 

 

 

 

前の記事を見る          一覧へ戻る           次の記事を見る

back_to_top