住宅設計力の向上を図るべく 工務店各社の設計士が集まり 「住宅設計講習会」を実施。

工務店が建てる住宅の設計力をより高めようと、広島県工務店協会では「住宅設計講習会」を実施。参加した設計士は14名。20～40代までの幅広い層の設計士が受講した。
講師は建築家の丸山弾氏。日本の風土がもたらす移ろいを大切にしている丸山氏の設計は、地域の気候風土を生かした設計を得意とする工務店につながるところがあり、第一線で活躍する丸山氏の講習を通して、ハウスメーカーとの差別化を図る、工務店ならではの設計力を磨くいい機会となった。 　
2日間に渡って行われた今回の講習会。1日目は実際の敷地を見学し、現場で見るべきポイントなどのレクチャーを受け、その後設計をする際の考え方を学び、設計を行った。2日目は各自のプレゼンテーションの後、講評を受けた。丸山氏からは「参加者全員が80～90点以上でレベルが高い」と評価を受けたが、参加者たちは「丸山先生の講評を受けて、気付かなかったことに気付かせてもらった」「自分のプランに対してアドバイスをいただけるのは貴重。新しいアイデアも生まれた」「他社の設計を見る機会はないので、勉強になった」など、さらなる研鑽を積むべく、良いきっかけの場となったようだ。

今回グランプリとなった（株）エヌテック 谷口護さん。「テンポが良く、間の取り方も良かった。プラン自体がとても楽しそう」と丸山氏から評価された

4時間という限られた時間の中で、参加者たちが各々の設計プランを作成していった

（株）エヌテック 谷口護さんの設計プラン

設計後に行ったプレゼンテーション さまざまな意見をもらえる貴重な経験に

作成した設計プランを丸山氏、参加者たちの前でプレゼンテーション。自身の設計に対して社外から意見をもらうことは普段ないので、貴重な場となった。
参加した設計士全員が、丸山氏からのアドバイスに新たな気付きと発見を得たようで、実技を行ったことでより理解が深まった。

［講師］ 一級建築士 丸山 弾氏

丸山氏も同じ条件で設計を行ったので、参加者たちにとっては非常に参考になった

丸山氏の設計プラン（平面図は1階のプランのみ掲載）